2014年1月10日金曜日

物語の「自力読み」の力を獲得せよ~二瓶先生に学ぶ

 二瓶先生は、子どもたちに『物語の「自力読み」の力を獲得させよ』と提案する。そのためには、まずは教師自身が「自力読み」の力を獲得していなければならない。
 私たちに「自力読み」の力は獲得されているのか……。
 『物語の「自力読み」の力を獲得せよ』、私は自分にそう命じなければならない。

 『二瓶弘行の物語授業 教材研究の条件』という本がある。そこで、先生は、次のような教材研究の手順を示している。

 ①何場面構成か
   ・「時」「場」「人物」の観点から小さな場面分けをする
 ②基本4場面に分ける
   ・前ばなし・展開場面・クライマックス場面・後ばなし
 ③あらすじ
 ④前ばなし(大きな設定場面)の詳細な検討
   ・作品のおおもととなる「時」「場」「人物」
 ⑤クライマックス場面の詳細な検討
   ・最も大きく変わったことは何か、どのように変わったか、どうして変わったか
 ⑥前ばなしと後ばなし(その後場面)との対応
 ⑦「核となる話題」は何か
   ・中心発問=オンリーワンの発問を考える
 ⑧「核となる話題」で子どもたちが自分の読みをもつために
   必要不可欠な「重要話題」はどのようなものか、いくつあるか、
   展開場面のどの場面で設定すべきか
 ⑨視点・視点人物
 ⑩「作品の心」

 ここで示された二瓶先生の物語の授業論は、先輩教師たちが積み上げてきた三読法、発問づくりの歴史を引き継ぐものである。
 これを自分なりに整理してみる。

◆読みの過程
 (1)全体構造の読み
   ①場面分け
   ②基本4場面の把握
   ③あらすじの把握(場面ごとのまとめ)
 (2)詳細な読み
   ④前ばなしの詳細な検討(全体の設定の把握)
   ⑤クライマックス場面の詳細な検討(何が・どのように・なぜ変容したのか)
   ⑥前ばなしと後ばなしの対応の検討(変容の検討)
   ⑨視点・視点人物の検討(「表現」の検討)
 (3)主題の把握
   ⑩「作品の心」の検討
◆学習課題(発問)の検討
 (1)中心となる課題(中心発問)の検討
   ⑦「核となる話題」の検討
 (2)中心発問へつながる「重要な課題」(重要発問)の検討
   ⑧「重要話題」の検討

 二瓶先生の物語の授業論からほんとうに学ぶとは、二瓶学級の子どもたちと同じように『物語の「自力読み」の力を獲得する』ことでなければならない。
 そのためには、二瓶先生の方法によって、特定の作品を実際に教材研究してみなければならない。
 「ヒロシマのうた」が宿題になっていた。

0 件のコメント:

コメントを投稿