二瓶先生は、子どもたちに『物語の「自力読み」の力を獲得させよ』と提案する。そのためには、まずは教師自身が「自力読み」の力を獲得していなければならない。
私たちに「自力読み」の力は獲得されているのか……。
『物語の「自力読み」の力を獲得せよ』、私は自分にそう命じなければならない。
『二瓶弘行の物語授業 教材研究の条件』という本がある。そこで、先生は、次のような教材研究の手順を示している。
①何場面構成か
・「時」「場」「人物」の観点から小さな場面分けをする
②基本4場面に分ける
・前ばなし・展開場面・クライマックス場面・後ばなし
③あらすじ
④前ばなし(大きな設定場面)の詳細な検討
・作品のおおもととなる「時」「場」「人物」
⑤クライマックス場面の詳細な検討
・最も大きく変わったことは何か、どのように変わったか、どうして変わったか
⑥前ばなしと後ばなし(その後場面)との対応
⑦「核となる話題」は何か
・中心発問=オンリーワンの発問を考える
⑧「核となる話題」で子どもたちが自分の読みをもつために
必要不可欠な「重要話題」はどのようなものか、いくつあるか、
展開場面のどの場面で設定すべきか
⑨視点・視点人物
⑩「作品の心」
ここで示された二瓶先生の物語の授業論は、先輩教師たちが積み上げてきた三読法、発問づくりの歴史を引き継ぐものである。
これを自分なりに整理してみる。
◆読みの過程
(1)全体構造の読み
①場面分け
②基本4場面の把握
③あらすじの把握(場面ごとのまとめ)
(2)詳細な読み
④前ばなしの詳細な検討(全体の設定の把握)
⑤クライマックス場面の詳細な検討(何が・どのように・なぜ変容したのか)
⑥前ばなしと後ばなしの対応の検討(変容の検討)
⑨視点・視点人物の検討(「表現」の検討)
(3)主題の把握
⑩「作品の心」の検討
◆学習課題(発問)の検討
(1)中心となる課題(中心発問)の検討
⑦「核となる話題」の検討
(2)中心発問へつながる「重要な課題」(重要発問)の検討
⑧「重要話題」の検討
二瓶先生の物語の授業論からほんとうに学ぶとは、二瓶学級の子どもたちと同じように『物語の「自力読み」の力を獲得する』ことでなければならない。
そのためには、二瓶先生の方法によって、特定の作品を実際に教材研究してみなければならない。
「ヒロシマのうた」が宿題になっていた。
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